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日本での幸せライフレシピ

4月の大型連休

日本同様、4月末~5月初めはベトナムでも大型連休の時期となります。ベトナム人、そしてベトナムの企業はどのように過ごすのか、ここで見ていきたいと思います。

ベトナムの休日は、労働傷病兵社会省が毎年決めています。今年の4月の連休は2つあります。1つが、4月9日土曜日から10日(旧暦3月10日)のフン王の命日、11日の振替休日の3日間。そしてもう1つが、4月30日の南部解放記念日から5月1日のメーデー、5月2日と3日の振替休日の4日間です。今年はフン王の命日がたまたま土日に重なり連休になっているので、4月の連休と言えば通常4月末~5月初めのことを指します。

4~5月初めの連休がベトナム人にとって良い点は、旧正月の「テト」と異なり、実家に帰る義務がない点が挙げられます。まとまった連休を自分たちの好きなように過ごせるので、観光やレジャーには絶好の機会なのです。4月の連休に有休を組み合わせて、より長い休みをとる人も多く見られます。新型コロナウイルス感染症前は、例年この時期が観光、輸送業界にとってかき入れ時となっていました。

独身の若い女性会社員たちに聞くと、気の合う社員同士や友達同士で旅行に行く人が多いようです。とくに最近は、格安航空(LCC)の就航もあり海外旅行組がぐっと増えました。旅先は東南アジアの周辺国だけでなく日本や韓国なども人気で、遠くはヨーロッパまで足を伸ばす人もいます。一方、家庭がある人はビーチそばや自然豊かな場所のコンドミニアムを借りて、家族水いらずで過ごすという計画をよく聞きます。

また、最近は趣味が多様化しています。ロードバイクに乗ってラオスや中国の国境付近まで遠出、またはキャンプなどのアウトドア、山岳地帯をはじめとした景観の良い地方まで行って写真撮影など、観光だけでない自分や仲間内だけの趣味を満喫する人も増えているように思います。

連休を利用しての社員旅行も

一方、この連休を利用して、社員旅行を行う会社も一部あります。同じく業務を休むなら、本来は稼働日となる日を使って旅行するよりも、連休を利用した方が会社にとってメリットが大きいのだと思います。全国的に休日となっている時に社員旅行をすれば、平日と異なり急な顧客対応の心配もないので、社員も心おきなく旅を楽しめます。

“社員”旅行とはいえ、社員の家族同伴が可能な会社もあります。その多くは家族の旅費を社員が半分もしくは数割負担、会社によっては無料で参加可能です。

以前聞いた話ですが、とある外資企業が4月末~5月初めの連休に、ベトナム国内への社員旅行を計画しました。福利厚生の観点から、社員の家族も無料招待することにしたそうです。結果、なんと200人以上の参加者が集まり、大型バス数台をチャーターする超大規模社員旅行になったとのこと。無料招待という点もそうですが、家族皆が休みとなる連休中の旅行だったという点も、参加者が膨らんだ要因だと思います。会社にとっては、旅先が飛行機で行くほど遠い場所、もしくは高級リゾートなどではなかったのが幸いでした。

4月末~5月初めは日本も連休ということで、この期間を利用して日本企業がベトナム視察に来ようとするケースも見ました。しかしベトナムも大型連休で大部分の会社が営業していないので、避けた方が無難といえます。


あさき・ともみ 秋田県生まれ。2000年からライター、韓国語翻訳・通訳、日本語教師と、言葉に関連した仕事に携わっている。2012年からハノイ市に居住。ベトナム航空機内誌「ヘリテイジ・ジャパン」への執筆や編集など活動を続けている。

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